アントレプレナー概論

最近の大学ではアントレプレナーのクラスなんてあるんですね〜。KeioのSFCキャンパスでアントレプレナーのクラスがあるようです。

GREEの青柳直樹氏による講演

http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2006_24261/slides/05/

はてな川崎裕一氏による講演

http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2006_24261/slides/11/

が興味深かったです。なんとなくweb見て知っていた話を、再度の当事者がいろいろ突っ込んで語っているので、面白くて思わず聞き入ってしまった。

はてな」で面白いな〜と思ったのは

  • 人事評価

人事評価にページランクアルゴリズムを使っているという点。世の中では360度評価って結構いろんな会社で採用されていると思いますが、「はてな」の場合は360度評価をやる場合に、高い評価を貰っている人に高い評価を貰うと給料が上がるというロジックだそうです。逆にいうと全然高い評価を貰っていない人から高い評価を貰ってもあんまり価値はないとのこと。面白いですね〜。

  • コミュニケーション

情報の非対称性を許さない徹底した姿勢。普通の会社には自分だけが知っている情報やKnowHowで食っている人がいるが、はてなではこれをやらない。顧客(end user?それとも広告主?)に対するmailもbccで社員が入れられている。最近では社内コミニケーションでメールの代わりにBlogを使っているToの代わりにtrackback URLで相手を指定。

Greeの講演で面白かったのは、CFOというファイナンシャル面からの切り口。

例えば、CFOの青柳氏曰く、Greemixiの差は株式会社化をしたタイミングの差だそうです。実はgreemixiのサービス開始時期はたいして違わない。mixiはその当時既に株式会社化が済んでいて、しかも求人情報サイトで資金が手元にあった。mixiのユーザー数の増加に伴い、その資金で、mixiはサーバーの増強やサポート部隊の設置等の手が早く打てた。その一方、Greeはサービス開始後に株式会社化するのが遅れたため、資金が手元に潤沢になかったため、サーバの増強等で後手に回り、ユーザーエクスペリエンスでmixiに遅れをとって、ユーザーがmixiに流れた。で、その後はその初期値の差が効いて、ユーザーの差でmixiが圧倒。なので、株式会社化して、資金集めるって大事なんですよっていうお話。

何か、これって典型的な規模の経済とネットワーク外部性のお話ですね。

[参考]

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/networkexternality.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E5%A4%96%E9%83%A8%E6%80%A7

また、GreeCFOの講演はかなりぶっちゃけたトークになっていて(と小職は感じましたが)こんな普通に思ったことCFOがしゃべちゃっていいんだ〜と別の意味で感心しました。

ちなみに、講演の動画を見るには以下のPageから登録が必要です。
http://gc.sfc.keio.ac.jp/cgi/student/reg_form.cgi