modèle adhésion (Business Model)

今日は、コンピュータのソフト・ウェアのビジネスについての考察を書いてみたいと思います。ソフト・ウェアのビジネスでは、主に以下の項目でrevenueを稼ぎます。

  • 新規ライセンス販売
  • サポート・サービス
  • ソフト・ウェアに付随するコンサルティング・サービス(導入支援等を含む)
  • 教育/トレーニン

数年くらい前までは、このうち新規ライセンス販売という項目が圧倒的に多くて、売上のうちの半分以上を(多いと70%くらい)占めていたわけです。ところがここにきて、新規ライセンスの伸びが、今までよりも鈍化することが避けられない状況になってきました。この理由は単純で、もう大体の企業や個人は一通り製品の導入を終えてしまって、新規に市場開拓する余地があまり残っていないからです。ここで、多くのソフト・ウェア会社はさらなる成長をすべくいろいろ知恵を絞りだすのです。で、目をつけたのがサポート・サービスという項目です。一般的にソフト・ウェアを購入時にお客様はオプションとしてサポート・サービスの契約も結びます。これは、個人向けというよりは、企業向けの製品でのお話になりますが。他のものと違って、ソフトウェアは動かなくなることも珍しくないですし、トラブルってしまうと業務自体がとまってしまうのでので、たいていのお客様は、サポート契約を結びます。このサポート・サービスの契約には製品のアップグレードの権利も含まれていることが多いのです。このサポート契約は年間契約で、購入したライセンスの金額に応じて、サポート契約の金額が決まります。これのどこがいいかというと、いったん製品を導入したお客様は、スイッチング・コストがかかるので、よほどのことがない限りはその製品使いつづけます。すると、ソフト・ウェア会社には定期的にお金がチャリン・チャリン入ってくることになります。これがいわゆる"サブスクリプション・モデル(Subscription Model)"です。
また、新規に高額のライセンス料を一括で払うのではなくて、年間(とか一人当り)でちょっとお得感のある値段で、サポートもつけて製品を販売するといった形態も、"Subscription Model"と呼ばれます。最近もMicrosoftOutlookをこのサブスクリプション・モデルで販売したりしています。究極的には、こうしたソフト・ウェアのようなIT基盤は電気や水道のように使った分だけ料金を払うようなビジネスの形態になるのだといわれています。最近では、毎月定額でCRMのソフト・ウェアの利用ができるSalesforce.comという会社もでてきましたし、ソフト・ウェアではありませんが、Sunはこれを裏付けるかのように1CPU当たり1時間1ドルというビジネスを始めています。これはソフト・ウェア産業が成熟期に入ったことを如実に示していますよね。