東京の最高級外資系ホテルの戦い

日経ビジネス(2005/06/27号)に「東京ホテル戦争」という記事が。

ヒルトン系の最高級ホテルコンラッド(http://www.conradtokyo.co.jp/)7月1日にオープンしますが、それを尻目にグランドハイアット(http://www.grandhyatttokyo.com/)は法人料金の値上げをしてるそうです。

理由としては:

    • 稼働率が高すぎて(何と94.5%)サービスに支障もで始めているので、理想的な水準(92%)にまで落としたい。

必死に営業をかけているコンラッドにしてみれば面白くない話ですよね、ある意味、ハイアットから”あまりメリットはない”と判断された法人顧客を自ホテルの顧客としなければいけないのですからね。

これってFirst Mover Advantage(先行利得)のいい事例ですね。

まだ、スモールラグジュアリという概念がない時代に日本に進出し、先行者として顧客をつかみ、そしてFollowerが出てきたら、値上げによって既存の顧客を選別し、稼働率を適切なレベルにまで落としつつ、かつ選別された優良法人顧客からの収益はがっちり確保するなんて、先行者しかできない戦略ですよね。

ただ、今後は防衛庁跡地にリッツカールトンができたり、ペニンシュラが有楽町にできたり、マンダリンオリエンタルが日本橋にできるわけで、最高級ホテルの戦いは激化しますよね。当然これらのホテルはいろいろな手段で、ハイアットに挑戦するはずなので、今後の各ホテルの出方やハイアットの対抗策も注目ですね。